結論から言うと、「分析・リサーチそのもの」には圧倒的にPython有利、
「分析結果を高速でガチ運用したい」ならGoが光る、という棲み分けになります。
ブログっぽく整理してみますね。
タイトル
Go言語とPython、どっちが“分析・リサーチ向き”なのか本気で考えてみた
1. そもそも「分析・リサーチ向き」ってどういう意味?
ここでいう「分析・リサーチ」は、ざっくりこんな作業をイメージします。
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WebやSNSからデータを集める(スクレイピング、API取得)
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ExcelやCSV、ログファイルを読み込んで集計
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グラフ化・可視化して傾向を見る
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統計的に検定したり、機械学習モデルを試してみる
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研究・企画のために、仮説を立ててデータで検証してみる
つまり、
「アイデアを思いついたときに、すばやくコードを書いて
データを触って、仮説をサッと検証する」
このスピード感に向いているかどうか、という観点で
GoとPythonを比べていきます。
2. Python:分析・リサーチ界の“標準語”
2-1. ライブラリの厚みが圧倒的
Pythonが分析・リサーチ向きと言われる最大の理由は、
ライブラリとコミュニティの厚さです。
代表的なものだけでも、こんな感じ:
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数値計算:NumPy
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データ分析:pandas
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統計解析:statsmodels、SciPy
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機械学習:scikit-learn
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深層学習:PyTorch、TensorFlow など
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可視化:matplotlib、seaborn、plotly
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ノートブック環境:Jupyter Notebook / JupyterLab
「新しい分析手法を試したいな」と思ったら、
だいたい誰かが先にライブラリを作ってくれていて、
pip install するだけで試せてしまう、という世界観です。
2-2. 試行錯誤の速さ
Pythonはインタプリタ言語なので、
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ちょっとコードを書いて実行
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その場で結果を見て、また少し書き換え
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ノートブックでメモしながら、仮説をバンバン試す
この「ぐりぐり触りながら考える」スタイルにかなり向いています。
研究者・データサイエンティストだけじゃなく、
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個人投資家のチャート分析
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ブロガーのアクセス解析
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クリエイターのSNSデータ研究
みたいな用途でも、「とりあえずPythonに投げてみるか」が成立するのが強みです。
3. Go:高速&堅牢な“システム構築”言語
3-1. Goの得意分野
Go言語は、Google発のコンパイル言語で、
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高速な実行速度
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シンプルな文法
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強力な並行処理(goroutine, channel)
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静的型付けでバグを早期に潰せる
といった特徴から、
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Webサーバー
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マイクロサービス
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高負荷なバックエンドシステム
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大量ログのストリーミング処理
などでよく使われています。
3-2. 分析・リサーチにGoは向いてないの?
「向いてない」と言い切るわけではありませんが、
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データ分析用のライブラリは、Pythonに比べるとかなり少ない
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数値計算:gonum など
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機械学習:いくつかはあるが、まだニッチ
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グラフ描画・統計解析・機械学習などを
一気通貫でこなすには、かなり工夫が必要
……というのが現状です。
ただし、Goが輝く場面もあって、
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大量のサイトを高速スクレイピングする
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並行処理でAPIからデータをガンガン集める
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すでに完成した分析ロジックを、
「24時間365日落ちないサービス」として運用する
こういった“運用・インフラ寄り”の仕事にはものすごく強いです。
4. 観点別に比較してみる
4-1. ライブラリ・ツールの充実度
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Python
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分析・統計・機械学習・可視化・自然言語処理……
欲しいものはたいてい揃っている。 -
論文で出た新しい手法も、まずPython実装が出がち。
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Go
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数値計算や機械学習のライブラリはあるものの、
Pythonほどメジャーではない。 -
分析よりも、Webサーバー・ツール開発・インフラ構築向き。
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👉 「分析・リサーチ」限定で見ると、Python圧勝。
4-2. 試行錯誤のしやすさ
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Python
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REPL(対話モード)やJupyter Notebookで
一行ずつ実行しながら試せる。 -
「とりあえず書いて動かしてみる」が簡単。
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Go
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コンパイル言語なので、基本は
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コードを書く
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go runする
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最近はPlaygroundやVSCode拡張で試しやすくなったとはいえ、
Pythonほど“ノート感覚”ではない。
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👉 アイデア検証・仮説の試行ではPythonが圧倒的にラク。
4-3. 実行速度・スケーラビリティ
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Python
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単体のスクリプトとしては、Goより遅いことが多い。
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ただし、NumPyなどは内部がC実装なので、
数値計算のみならかなり速い。 -
重い処理はC/C++やRustに逃がす設計もよくある。
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Go
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コンパイルされたバイナリが高速に動く。
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goroutineで数万単位の並行処理を回しやすい。
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バックエンドとして、大量リクエストを捌くAPIを作るのに◎
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👉 「重い分析処理をサービスとして公開したい」ところでGoが生きる。
4-4. デプロイ・運用のしやすさ
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Python
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ランタイムやライブラリのバージョン管理がやや面倒。
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仮想環境(venv, condaなど)を正しく使わないと依存関係地獄に。
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ただし、最近はDockerなどで環境ごと固めるのが主流。
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Go
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単一バイナリにコンパイルできるのが超ラク。
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サーバーにアップロードして叩くだけ、みたいな運用がしやすい。
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👉 本格運用フェーズでは、Goの気持ちよさが光る。
5. 結論:「分析・リサーチ」はPython、「プロダクト化」はGo
整理すると、
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データを集める
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結果を可視化して考える
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統計や機械学習で仮説を検証する
といった “研究・分析そのもの” に向いているのは、
✅ Python
一方で、
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膨大なリクエストを捌く分析API
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並行処理でログやメトリクスをストリーミング処理するサービス
-
ツールとして配布するコマンドラインアプリ
など、**「分析ロジックを本番運用のシステムに組み込む」**段階では、
✅ Goも非常に強力な選択肢
になります。
6. ベストは“Python+Go”の二刀流
実務でも個人開発でも、かなり王道なのがこのパターンです。
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Pythonでリサーチ・分析
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pandasでデータ加工
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Jupyterでグラフを描きながら仮説検証
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scikit-learnなどでモデルを試す
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うまくいったロジックだけを
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Goに書き直して、
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高速なWeb APIやバッチ処理として本番運用
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こうすると、
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アイデア段階 → 試行錯誤の速さ重視(Python)
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実用段階 → スピード&安定性重視(Go)
という、両方の世界の良いとこ取りができます。
7. これから学ぶなら、どっちを先にやる?
「分析・リサーチ」が主目的なら:
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まずは Pythonから入る のが圧倒的におすすめです。
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データ分析、AI、機械学習、Webスクレイピング……
なんでも揃っているので、学んだ分だけすぐ遊べる・稼げる領域。
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「将来的に高速なサーバー・ツールも書きたい」なら:
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Pythonで分析の基礎を掴んだあと、
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Goを2言語目として追加する と、かなり強いです。
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バックエンド
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分析バッチ
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CLIツール
など、仕事の守備範囲が一気に広がります。
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まとめ
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分析・リサーチそのものに向いているのは、
➤ Pythonがほぼ一択レベルで強い -
Goは
➤ 「分析結果を、高速で安定したサービスとして運営したい」
フェーズで真価を発揮 -
ベストは
➤ 「Pythonで考え、Goで本番運用」 という二刀流
という結論になります。

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